老舗も自主廃業 コロナで宿泊減と宴会自粛 苦境のホテル業界 福岡市  (21/01/12 21:30) 【TNC ニュース(福岡)】

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福岡市のタカクラホテル福岡が、コロナによる売り上げ減で自主廃業を決めました。

52年の歴史に自ら幕を下ろす決断をした老舗のホテル、業界はかつてない苦境に立たされています。

◆記者
「薬院駅のそばにあるこちらの老舗ホテル。突然の自主廃業に周囲からは驚きの声があがっています」

◆近所の住人
「大手が生き残れないというのは本当に大変な時代に直面しているなと思う」
「前は結構行ってたんですよ。寂しいですね。どうなるんだろうこの辺はって思いますよね」

1月31日で自主廃業することを決めた、福岡市中央区のタカクラホテル福岡。
1968年の創業以来、観光客以外にも大学の医学部や製薬会社など医薬系の顧客を取り込んできましたが、新型コロナの影響で柱となってきた「会議・宴会部門」の収入が例年の9割減となるなど、総売り上げが8割も減っていました。

2割近くにまで落ち込んだ客室稼働率はGoToトラベル効果で一時的に持ち直したものの、第3波となる感染拡大で再び先が見通せなくなり、自主的な廃業を決めたということです。

コロナ禍で苦境に立たされる宿泊業界。
九州経済調査協会が独自に集計している宿泊施設の稼働指数は、GoTo効果で回復傾向にありましたが、12月は九州沖縄で最も低い水準に落ち込みました。

さらに結婚式や会合のための宴会場など、宿泊以外の機能を持つ「シティホテル」は宿泊に特化したビジネスホテルよりも人件費がかかることもあって、影響が顕著に出るのではないかと専門家は指摘します。

◆九州経済調査協会 小柳真二研究主査
「ホテルというのは宿泊だけでなく会議とか宴会で稼いでる。雇用調整助成金などで延ばし延ばしにしてきたようなところもあったと思うんですけど、いつ戻るんだと、また今回で見えなくなってしまった」

民間の信用調査会社によるとコロナ関連で経営破綻した福岡県内の宿泊施設は現在2件ですが、その他にも既に休業している施設があり、今後も自主廃業や倒産に追い込まれるところが少なくないとみられています。

◆九州経済調査協会 小柳真二研究主査
「GoToトラベルで需要が回復していた時はまだ希望があったと思いますが、なかなか先の見通しが今の状況下で立たなくなってしまって不透明感といいますか、経営上の不安というのが募っているんじゃないかと思います」

頼みの綱のGoToトラベルが中止となり、再度の緊急事態宣言が追い打ちをかけている宿泊業界ー。
一度は見えていた改善の兆しは、感染の急速な拡大で再び遠く霞んでいるのが現状です。

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