#23 POCKET MUSIC【ロックンロールとハカタと、時々、スズ】

エンタメ

ロックンロールというと、映画「暴力教室(Blackboard Jungle)」Rock Around the Clockというイメージからどうしてもスタートしてまして、日本においても「キャロル」「クールス」から「横浜銀蝿」というリーゼント・スタイルの「激しいリズムで荒々しいもの」というイメージが一般的に定着しています。

しかし、音楽的な立場からでは元々はカントリーミュージックから端を発し、黒人的要素を取り入れて発展しているもので、決して激しさだけのものではありません。

ロックンロールの発祥は諸説ありますが、有名なビルヘイリーのRock Around the Clockはカントリーミュージックの名曲ハンク・ウイリアムズのムーヴ・イット・オン・オーバーがベースになっていることは間違いありません。
あのビートルズも「フォー・エヴァリー」と呼ばれていたりしていたわけで、ロックンロールはステレオタイプのイメージでは語れない音楽カテゴリーです。

さて、エルヴィスやカールパーキンスとともに登場したのが、あのバディ・ホリーであります。
ロックンロールという言葉は彼のためにあると言っても過言ではありません。

そのバディ・ホリーこそロックンロールという音楽の真髄を的確に表現した偉大なるミュージシャンなのですが、彼が教えてくれたロックンロール本質は「センチメンタル」ということなのです。

「感傷的」と訳されますが、傷つきやすい反面、しなやかさを兼ね備える意味があると考えています。しなやかさは強さでもあります。

「錫」も傷つきやすい性質がありますが、逆に簡単に磨いてのメンテナンスが容易で柔らかいので割れたりはしません。強い素材とも言えるのです。

実は非常に共通項があるのです。

そこで今回はロックンロールとは、錫のような「センチメンタル」な楽曲であるということを辿っていきたいと思います。

1)エブリディ/バディ・ホリー
チャールズ・ハーディン・ホリー(Charles Hardin Holley)とプロデューサーのノーマン・ペティ(Norman Petty)との合作。この曲こそ「これぞロックンロール」の楽曲であります。

2)アース・エンジェル/ペンギンズ
ロックンロールといえばドゥーワップも触れなければなりません。黎明期の名作、54年の作品。

3)ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー/ドリフターズ
有名どころではBen E.King(Benjamin Nelson)のライティングでロックンロールを語る上で、あのJerry LeiberとMike Stollerのプロデュースを触れずにはいられません。…で金字塔のこの曲。

4)ア・サウザンド・マイルズ・アウェイ/ハートビーツ
もう一曲カッコいいR&Bの名曲を。ニューヨーク・ドゥーワップの真骨頂!
個性豊かなヴォーカリストであるジェイムス“シェップ”シェパード率いるザ・ハートビーツの56年にR&Bチャートで5位を記録したヒット曲。

5)プリティ・リトル・エンジェル・アイズ/カーティス・リー
ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーといえば、その門下生のスペクターであります。スペクターも生粋のロックンロール好きなのです。

6)アイ・ワンダー/ロネッツ
スペクターでもう一曲。ジャック・ニッチェの素晴らしいダイナミックなロックンロールの名曲!

7)クリスマス/ダーレン・ラブ
ダメ押しでもう一曲。楽曲の題材で一番多いのはクリスマス。その中でも地球上で最高位のクリスマス楽曲がこの曲。
歌唱は勿論世界最高位シンガーのダーレン・ラブ。

8)ハッピー・クリスマス/ジョン・レノン
クリスマス繋がりで有名なジョン・レノンの作品。この曲の元ネタとして有名なのがあります。

9)プレジング・マイ・ラブ/ジョニー・エース
「ジョニー・エースも持ってるんだぜ。」の台詞で有名な映画「アメリカン・グラフィティ」にも登場(というかそのセリフだけですが)する伝説のR&Bシンガーであるジョニー・エースの名曲であります。

10)アイ・キャン・ヒア・ミュージック/ビーチボーイズ
最後は音楽の素晴らしさをまざまざと感じさせる名曲。元はロネッツですがいろんな方がカバーしてます。達郎さんも「ポケット・ミュージック」のなかで「sweet music」を「sentimental music」にしていますがまさにこれがロックンロールの解釈として「ロックンロールはセンチメンタルである」ということが最も相応しい表現であることを証明しています。

ということでロックンロールの最終型はエリー・グリニッジということになり、これからもエリー・グリニッジのような錫器を作っていきたいと思っています。

ロックンロールって本当にいいものですね。

今回は「ロックンロール錫」の新作のご紹介です。
但し、現在は「ふるさと納税返礼品」のみの展開となっています。
レトロ感ある質感にドット柄を施したエッグカップの2個セット。
ゆで卵用の専用食器「エッグカップ(エッグスタンド)」はヨーロッパではお馴染みのアイテムでも、日本ではあまり使う機会が多くない食器ですが、雰囲気ある錫のエッグカップは慌ただしい朝の時間にささやかなゆとりを演出してくれます。
また、小さめのショットグラスとしてシングルモルトのストレートも楽しめたりします。
60年代後半に発表されたソフトロック、ポップス、アダルトコンテンポラリーの金字塔アルバム「ROGER NICHOLS & THE SMALL CIRCLE OF FRIENDS」を聴きながら、チャーミングでありながら存在感あるイメージを表現しました。

「はかた錫スタジオ」メインサイト!
https://suzustudio.net/
錫の特長やご使用提案などをご紹介するメインサイトです。
是非、ご覧ください。

この記事について

「RR Rock&Roll HAKATA TIN」作家 / 村上 禎人
地元の福岡大学卒業後、博多の老舗百貨店宣伝企画から広告代理店を経て、錫作家・田中勝氏に師事
音楽の街/福岡から独自のRock&Rollをイメージした錫工芸の創作をスタート
創作する錫作品は、50~60年代アメリカのR&Rをイメージしたものが中心で、特にWall of Soundを嗜好し、敬愛するソングライターはEllie Greenwich、シンガーはDarlene Love、ミュージシャンはレッキング・クルーの面々。