バルーン会社からチョコレートショップへ 夢のショップが実現【株式会社バルーンポップジャパン】遊撃する中小企業 〜がんばってますけど、何か?

地域企業
「 驚きとワクワクでびっくりする笑顔を地域に広げたい」という得居裕江社長。
未知に向かって進む行動力は探検家のコロンブス のよう。

株式会社バルーンポップジャパン
住所:福岡県北九州市若松区小敷ひびきの2-2-10
TEL:093-742-5406
チョコロンブスHP:https://chocolumbus.com
バルーンポップジャパンHP:http://balloon-pop.co.jp

バルーン会社から チョコレートショップへ

2020年11月、北九州市若松区の学校や住宅地が集まる学研地区に、個性的なチョコレートショップがオープンしました。このお店の特徴は、カカオ豆の加工からチョコレートへの製造、販売までを一貫して行っていること。「ビーントゥバー(豆から板まで)」と呼ばれるこのスタイルを取り入れているお店は、九州でもまだ数えるほどしかなく、オープン以来地域の話題となっています。
オーナーとして製造販売を行なっているのは、株式会社バルーンポップジャパンの得居裕江社長。社名のように以前は風船を用いたイベント装飾や販促企画を主な社業としていましたが、クラフトチョコレートと出会ったことから新事業の開発を決意。ちょうどコロナ禍でイベントが激減したこともあり、現在はチョコレートのビジネスを軌道に乗せようと奮闘中です。

原料のカカオ豆。
発酵、乾燥、焙煎、粉砕、精錬などたくさんの工程を経てチョコレートになります。

「きっかけは移動中に読んだ機内誌の紹介記事です。興味を持ったので試しに取り寄せてみると、これまで味わったことがない複雑で深い香りと甘みにびっくり。そして食べている時に感じたのは、なんだか優雅で幸せな気持ち。好奇心に火がついて、自分で作ってみたくなりました」

カカオを知るためアフリカや中米を訪問。
現地の生産者と交流し、フェアな取引で産地を守る活動にも目覚めたそうです。

チョコが溢れ出る魔法のような石臼

そこでカカオ豆を探して取り寄せ、有り合わせの道具を使って作ってみると、食感はジャリジャリながら、しっかりとカカオの香りがするチョコレートができ上がりました。
ますます魅力にとりつかれた得居社長は、勉強を続けるうち広島大学名誉教授でチョコレート博士の異名を持つ佐藤清隆博士と出会います。佐藤博士の教えを受けて知識や技術は飛躍的に向上し、商品化への夢も広がってきました。
特に画期的だったのが、チョコレート製造専用の石臼の導入です。これは佐藤博士が広島の石材店と共同開発した商品で、温めた石臼にカカオ豆を入れて挽くと、チョコレートがトロトロと流れ出てくるというもの。大人でも石臼を実際に使ったことのある人は少ないと思います。
ショコラミルを初めて体験して、これは面白い。日本の食文化とチョコレートを組み合わせたら、楽しいワークショップができそうと思いました。地味な作業工程が、歓声の上がる楽しいパフォーマンスに変わりました。

チョコレート製造用というよりも、カカオ専用石臼として開発、製造されました。
合同商談会でも、終日ブース前で石臼を回し続け、カカオの香りや珍しさで多くの人が足を止めてくださいました。

「クラフトチョコは製造に手間がかかるのでどうしても高価になります。簡単に売れるとは思わなかったので、まずはこの工程を見せるワークショップをメニュー化して、それを本物志向の個人や健康・食文化に関心が高い企業向けにプロモーションしようと思いました」

商談会をきっかけに夢のショップが実現

創業+応援くらぶFUKUOKAを通じて出展申し込みしており(審査に通り出展料を補助していただきました)、それを知ったおんしんの担当者さまが、その後弊社のお世話をしてくださることをお申し出いただいたのです。
商談会当日はマッチングされた企業を中心にワークショップをPR。すると思った以上に反響があり、複数の企業から催事等への出展や商品販売の申し出がありました。中でも井筒屋さんとはすぐにイベント開催が実現し、北九州や山口での催事に定期的に呼んでいたく関係が続いています。
手応えを感じた得居社長は、夢見ていたチョコレートショップのオープンを決意。遠賀信用金庫が開業資金を融資することになり、商談会からちょうど1年後に開店することができました。
作れる数に限りがあることもあって、最初はゆっくりスタートするつもりでしたが、思った以上に反響があり、製造が追いつかない毎日が続いています。

お店の名前はチョコロンブスと命名。
ヨーロッパにカカオを持ち帰ったコロンブスにならい、 世界中のカカオの魅力を紹介しています。

「おかげさまで地域の皆さんにクラフトチョコレートの世界を紹介する場所ができました。しかしまだやりたいことはたくさんあるので、これからも信金さんと一緒に進んでいこうと思います」と目を輝かせる得居社長。コロンブスのように 新しい世界を発見したようです。

6つの産地から送られてくる豆の種類によって、甘み、苦味、香りなどの違いやストーリーが楽しめるのがクラフトチョコの魅力です。

おわり

この記事について

元気な中小企業は、地域の宝!
「しんきん合同商談会〜中小企業における商売繁盛の祭典〜」に参加した福岡・佐賀・長崎の元気な中小企業を紹介します。
商談会を通して、販路開拓や調達先の拡大など。新たなビジネスの創出につながった多くの事例・ヒントがここに!